「語学学習」で鍛えた力で他分野に応用できること
語学学習をするとその言語が話せるようになったり、読めるようになるのはもちろんだと思いますが、皆さんは、語学学習を継続することによって、それに付随して言語以外のことで習得した能力はありますか。
人によってさまざまだと思うのですが、私の場合はフランス語を長年学習しているということと、グループレッスンを10年以上受講していることによって、こんな能力が身についたと思っています。
- 無理をしすぎず日常の中に取り込んで継続する力
- 「自分は自分」「人は人」あくまで自分のペースを重視して他の人を過大評価したり過小評価しない
- 無闇に「できない自分」にガッカリしない
継続する力
語学は、特殊な能力のある人以外は、一朝一夕でマスターするレベルに到達することはできないのが当たり前だと思うので、「数年単位でいかに学習意欲を保ちながら継続するか」というのは上達の鍵になると思います。
ものすごくモチベーションが高くていっとき高い集中力で勉強をしても、1カ月で終わってしまえば、そこまで学習したことはもちろん学べますが、それ以上のことができません。やめてしまえば、それで学習がストップしてしまうから当然です。
長期スパンの「時間」と向き合い、日々の生活の中に継続的に取り入れることがとても大切だと思います。
私は、楽器を新たに半年前に始めたのですが、「3日坊主」にならないことを最大の目標にして、「楽器の練習」を習慣づけることができました。それはフランス語で身につけた「習慣化」することと、モチベーションの「波」を作らないことを応用することができたからです。
ペースや方法は語学学習の時とは少し違いますが、その楽器の練習を開始した当初の3カ月間は、やりたくても毎日15分から30分程度にとどめ、それよりも「毎日少しずつ触ること」を重視しました。
「継続は力なり」は、技術や能力を獲得するための大きなパワーだと思います。
「自分は自分」「人は人」
これは、特にグループレッスンを受けたり、他のフランス語学習者に接した時に、どうしても自分との力の差というものを意識するような場面があったからです。
自分の能力は、自分自身の特有のこれまでの環境、例えば興味の対象だったり、学習方法だったり、学習頻度だったり、その中で読み聞きして得た知識だったり、他の語学学習歴といった、「他の人と全く同じであるわけがない経験」から得たものであって、他の人もそうなのです。
能力を向上させたい時に、例えば目標として「こんなふうに話せたらいいな」ということはもちろんあって然るべきと思いますし、他の人の学習方法を参考に聞いてみるのはとても面白いと思いますが、「無闇に」人と比べるのは意味がないなと思いました。
と言っても、どうしても人と比べてしまうものであることも確かですが、その思考をブロックするようにすると、「人は人」と割り切れるようになりました。
そして、自分の学習力が上がる方法は自分にしか見つけられないし、自分でしかそれは作り出せないので、「自分流のカスタマイズ学習法」を工夫することに集中しました。
無闇に「できない自分」にガッカリしない
学習している上で、自分にガッカリする場面はたくさんあります。真面目に勉強すればするほど、できないこと、失敗することに直面する場面は多いと思います。でもそれは、「学習中」なのだから当たり前のことです。(できないから「学習」するわけなので)
例えば、ギターの例で言えば、初心者なのに自分とエリック・クラプトンを比べてしまうようなものです。エリック・クラプトンの完成された姿を見て初心者の自分が単純にガッカリするのはナンセンスですが、ヒトは上手な人とか自分と特に属性の似たエキスパートを見て、自分との落差に呆然としがちです。私はそういうところが最初はありました。
この「ガッカリ」思考を払拭するために、(これは自分向けにカスタマイズした考え方なので万人に勧めるわけではないのですが)私は、できないこと、知らないこと、失敗することに直面するたびに「イエイ!得したぜ!」と思うようにしました。「その度に学ぶ」わけなので。
毎回そう思うようにしながら、難易度のバランスをとりながら学習していたら、気づいたらおそらく「フロー体験」ってこういうことかなという感触を少し得られるようになってきました。
楽器の練習でも、「あ!今いい音を出せた」「このフレーズうまく弾けた!」「できなかったところをリピートしていたらスムーズに弾けるようになった!」という小さなことにいちいち喜ぶことができています。こういうことに喜べるのは、フランス語の学習の継続があったからこそ、だと思っています。
ただ、「弾ける」わけではないので、やたらと「できるようになって嬉しい」と人に言うと、「弾ける」と誤解させるのでその辺は少し気をつけるようにしています(笑)。あくまで、自分自身の感覚が喜んでいればそれで良いです。
私は語学の先生でもエキスパートでもなんでもないので、あくまで個人的な体験を整理して述べただけですが、何かの参考になれば幸いです。
今日のフランス語「tirer profit de」
tirer A de B
BからA(利益・教訓・言葉・着想など)を引き出す、得る
(私の辞書に出ている7つ目の意味)
(例文)
On peut tirer profit de chaque erreur.
(每回のミスを糧にすることができる)
辞書に載っていた例文「tirer la leçon d’un échec(失敗を教訓とする)」も役に立ちそうですね!
AIが教えてくれた使えそうなフランス語表現
下記は、私の学習のために生成AIに教えてもらった内容なので間違いを含む可能性がありますのでご理解の上でお読みください。
語学学習・継続関連
- persévérer dans ~ 〜を続ける、〜に粘り強く取り組む
- intégrer ~ dans son quotidien 〜を日常に取り込む
- en faire une habitude 習慣にする
- la constance 継続性、一貫性 ※ persévérance より「コンスタントに続ける」ニュアンスが強い
Il faut persévérer dans l’apprentissage même quand c’est difficile.(難しい時でも学習を続けることが大切だ)
Pratiquer un peu chaque jour permet d’en faire une habitude.
(毎日少し練習することで習慣にできる)
La constance est plus efficace que l’intensité.
(継続することは集中的にやることよりも効果的だ)
「自分のペース・比較しない」表現
- à son propre rythme 自分のペースで
- surestimer / sous-estimer ~ 〜を過大評価する/過小評価する
- se comparer à ~ 〜と比べる
- ériger une barrière mentale contre ~ 〜に対して心理的な壁を作る
- une méthode personnalisée 自分流のカスタマイズされた方法
Chacun progresse à son propre rythme.(それぞれが自分のペースで上達する)
Il ne faut ni surestimer ni sous-estimer les autres.(他人を過大評価も過小評価もしてはいけない)
Se comparer constamment aux autres nuit à la motivation.(常に他人と比べることはモチベーションを損なう)
J’ai appris à ériger une barrière mentale contre les pensées négatives.(ネガティブな思考に対して心理的な壁を作ることを学んだ)
Chacun doit développer sa propre méthode personnalisée.(誰もが自分流の方法を開発しなければならない)
「失敗・できないことへの向き合い方」表現
- être confronté(e) à ~ 〜に直面する
- chasser une pensée 考えを払拭する、追い払う
- tirer profit de ~ 〜から利益を得る、〜を糧にする
- rebondir après un échec 失敗から立ち直る
- se remettre en question 自分を見直す、自問自答する
J’essaie de chasser les pensées décourageantes.
(落胆するような考えを払拭しようとしている)
La capacité à rebondir après un échec est essentielle.
(失敗から立ち直る能力は不可欠だ)
「フロー体験」関連の表現
- l’expérience de flow フロー体験 ※ 心理学者チクセントミハイが提唱した概念で、フランス語でも flow または état de flow と言います
- être dans un état de flow フロー状態にある
- trouver sa zone ゾーンに入る(口語的)
- sans s’en rendre compte 気づかないうちに
Quand on est dans un état de flow, on ne voit pas le temps passer.
(フロー状態にある時、時間の経つのを忘れる)
Quand je pratique la musique, j’arrive parfois à trouver ma zone.
(音楽を練習していると、時々ゾーンに入れる)
Les progrès se font parfois sans qu’on s’en rende compte.
(上達は気づかないうちに起きることがある)
特におすすめの表現
| 表現 | 理由 |
|---|---|
| intégrer ~ dans son quotidien | 習慣化の文脈で非常に使いやすい |
| la constance | persévéranceと使い分けると上級者らしい |
| être confronté(e) à ~ | 困難・課題に直面する場面で必須 |
| tirer profit de ~ | 失敗を糧にするというポジティブな表現 |
| sans s’en rendre compte | 「気づかないうちに」の定番表現 |
